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今日も今日とて悲しいニュースが飛び込んできて、たまたま起きてしまっただけのことを帰納的にまとめて一括りにするのは好きでは無いけれど、さすがにこうも悲しいこと続きだと辛くなってしまいますね……。

俺自身札幌から東京に戻って来る時は新千歳から飛行機に乗るのでなんだか他人事じゃなくて怖いし、特に人の移動が激しい年始期間だから、こんな事故はめったにあることでは無いとは思うけれどそれぞれが無事に2024年の普通の生活を始められるよう祈るばかり。

 

今日は午前中祖母の家に行った。新年の挨拶は勿論だし、それ以外にも4月から働くところの書類で身元保証人が二人分必要だったのでそれもお願いしてきた。身元保証人が二人も必要なのなかなか厳重過ぎると思う。

知らないうちに俺が親族から嫌われまくっていて、万が一書いてくれなかったらどうしようなどというマジでいらない心配をして、結局頼んだら普通に名前書いてくれてありがたい話。

しかも午前中に行ったのに酒を勧められてまあまあの量飲んでしまった。明日も飲み会があるし、マジで正月って酒を飲む機会が多すぎる。

今後の帰省スケジュールとかもどうなるか分からないし、祖母と会う機会もマジで少なくなっていくんだろうなと思うと少し切なくなってくるので、今年はちゃんと年末に帰省出来て良かったかもしれない。

 

短い時間に結構な酒を飲んだのでまあまあ酔った状態でそのまま近所の神社に初詣に行った。酒が入ったまま参拝するのはマナー的にどうなんだろうと少し思っていたが、毎年恒例のことではあるものの有り得ないくらいの行列で、寒空の下待っている間にすっかり酔いが醒めてしまった。

ちなみに寒空すぎてマジでおしっこがしたくなって、人生で初めて神社の社務所に入ってトイレを借りた。社務所って何があるのかなと思ったら何もなくてびっくりした。

ウォーターサーバーがあって、最近は神社とは言えどこんなハイテクなものが完備されているんだと知った。

おしっこから帰還し、おみくじを引いたら大吉でヤバかった。俺は結構おみくじを引いた時に大吉率が高くて、そう考えると強運なのかもしれないが、別にそんなに良くなかった年も大吉を引いたりしているので、大吉でなければもっと大変なことになっていたか、単に大吉を目にする回数が多いだけの人間かのどちらかである。

 

帰ってきてからはドラクエをやったり本を読んだりしてダラダラと過ごした。原田ひ香「ランチ酒」を読み終わった。年明け前から読み進め始めていて、飛行機の機内で結構がっつり読んだもののまだ読み切れていなかった分を読んだという感じだ。

最近書店に行くとこの手の本が売られており、夜にだけ開く喫茶店だとか、小さな定食屋で悩みを聞くとか、暖かい食事を通して生きる意味を見出していくみたいな、そういうのが一種ブームになっているのを感じていた。

いずれも本の帯に書いてあるのは「心温まる物語」であったり「再生の物語」といったもので、そういった本のニーズが高まっているんだろうなと見ていた。

そういうわけで気になってはいたのだが、何となく陳腐な印象があって手を伸ばせずにいた。しかしせっかくののんびりできる年末年始ということで、ライトな物語と美味しそうなご飯の話で心をきれいにしようという算段である。

読んだ感想として、思ったよりもハードな人物設定とストーリーだったなあ。「見守り屋」という半ば自由業の何でも屋に雇われて仕事をしている主人公が、夜通しの見守り業務を終えて仕事先の街で一日の締めくくりにお酒とランチを楽しむという話の繰り返しなのだが、その中で依頼人とのやり取りを振り返ったり、そこから見えてくる登場人物たちの想い、現実の世知辛さ、そして何より、仕事を通して主人公が抱えるある事情と向き合っていく様子は、ハートフルというよりも残酷さ、仕方なさに対して立ち向かっていく強い物語だと思った。

一方で登場人物には本当に悪い人が出てこなくて、誰もが皆自分の抱える優しさに葛藤しながら、それでも日々を生きていくんだな、という読後感が残った。これって結構残酷なことで、読む人にとってはその優しさに潰されてしまうのではないかな、という感じもした。本の中の登場人物が優しいからといってその優しさは読者に向けられるわけでは無いし(勿論その彼らが作中で説くセリフによっては救われることもたくさんあるだろうけれど)、優しさが正義を持つ世界感では息苦しさを感じてしまうこともあるのではないだろうか。(勿論これは作品に対する批判ではなく個人の思ったことを書いているだけです)

むしろ明確に悪が定義されている作品であったり、優しくなさが肯定されている作品によって救われることもあるのではないかなあと感じた。俺が結構そうなのかもというか、こんなに善人にはなれないぜ!と勝手に息苦しくなってしまう人なので。

しかしランチの描写自体は滅茶苦茶美味しそうで、純粋にグルメ系小説として凄く楽しめた。実際の街の実際の店がモデルになっているところも良いし、仕事先で訪れた街を歩いて探すというスタイルも、自由闊達で楽しそう。

 

本を読み終わってからは、帰省時恒例ともいえる、地元の友達に連れられて深夜ドライブをした。俺が元働いていたバイト先で今でも友人が働いているので冷やかしに行ったり、夜遅くまでやっているゲーセンがあったのでそこに行き、めちゃくちゃ久しぶりにしっかり音ゲーをやったりした。帰ってきたのは夜の3時とかだが、マジで地元の友達と遊んでいる時間は宝物でいつまでも続いてほしいと思ってしまうな。

東京に出てきて凄く毎日は楽しいけれど、別に地元にいても滅茶苦茶楽しかったんだろうな、と思えるのはとても幸せなことだと思う。

 

というわけで帰ってきてから昼過ぎまで爆睡してしまい、起きてご飯を食べて昨日の分の日記を書いてこの時間だ。なんと今日も地元の友達と飲みの予定があるので、これからシャワーを浴びて家を出る支度をしなければいけない。正月休みって素晴らしい!